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2019.11.24 化学物質管理士試験

元々10月13日に行われる予定だった標記試験が11月24日に延び、受験してきました。 化学物質管理士とは、日本技術士会化学部会が設立した「化学物質管理士協会」が実施する民間試験で得られる資格のことで、今年が第1回目の試験です。 内容的には、化学物質の管理に係る幅広い知識や実務能力を判定するもので、化学物質管理士協会としては、将来的にこの仕事を業務独占の形にもっていきたい意図があるようです。 試験を受けた率直な感想を書きます。 受験者は全部で20名しかいませんでした。日本全国からたった20名です。一次募集で人が集まらず、二次募集をかけたことや、台風の影響で試験日を延期する際、協会の方が一人一人の個人携帯電話に電話して連絡されていたことから、ある程度予想はしていましたが、まさかこんなに少ないとは驚きでした。当日欠席者も3~4名いました。 第一回目の試験としては、残念ながら完全に周知不足で失敗だと思います。 試験のやり方が、あまりに技術士試験に似すぎているのではと感じました。確かに独自のノウハウがない中ではある程度踏襲しないと始められないことは理解できますが、化学物質管理を専門的に行えるエキスパートの認定という主旨では、何だか違和感を感じました。もちろん、色んな議論を踏まえた上での内容だったことは、試験を受けた身としても理解できます。 選択問題は20問中15問を選び解答する形でしたが、全く歯が立たない問題が少なくとも1/3はあり、サービス問題的なものも幾つかありました。その意味では、昨年まで行われていた技術士の二次試験に似ています。但し、出題範囲は技術士試験に比べ狭いので私も含めて多くの人が1時間ぐらいで解答を終了してしまいました。2時間の試験時間は長すぎです。自分の成績は、正答率5~6割といったところです。6割で足切りされるので厳しい結果になりそうです。 記述問題は、前半と後半でかなり出題傾向が異なっていました。自分としては後半の問題の方が書きやすかったです。選択問題で足切りなので、自分にとっては意味がないかも知れませんが・・・。

2019.11.23 中部本部化学部会 講演会

久しぶりに中部本部化学部会の講演会に参加しました。 池田会長さんから来年の講演会での発表を依頼されていたので、改めて様子を知ることと、丁度翌日に化学物質管理士の試験が東京であったので、名古屋経由で東京まで行く手もありかなと思い行ってきました。 参加人数が十数名と少なく、相変わらずサロンの様な雰囲気の会合でした。 講演会の概要は以下の通りです。 1.「仕事の質」と「能力」・・・池田会長  レジメを見たらやたら数式が並んでいて、何だか難しそうな内容かなと思いましたが、聞いてみるとそれほどではなく、化学工学が専門である池田さんの個性が感じられる講演でした。  仕事の結果としての質は、人の能力とやる気で決まり、更に能力の増加量は、ある期間に獲得した知識(あるいは知恵)の量、意欲、吸収率、忘却した知識の量で決まると言ったあたりが主眼でした。仕事の質と能力といった、なかなか定量化しにくい対象を池田さんなりに一生懸命数式で表そうという努力が読み取れる内容でした。  自分自身としては、単なる量的な知識だけでは仕事の質にはつながらず、経験に基づく知恵が大きな役割を果たすのではと思ったことと、知的向上への意欲って一体何で決まるのかなというのに関心があります。 2.プラント事故防止のための設備管理・・・加藤 透 氏  加藤さんは出光興産で長らく設備管理の仕事に携われ、6年ほど前に退職された方で、金属部門と機械部門両方の技術士資格を持っていらっしゃる方です。  講演内容は石油精製プラントの設備管理に関わるトラブル事例や、予測的設備管理(RCM)の紹介でした。また、最後に司法支援のお話もされました。  石油化学プラントにおいては設備保全が非常に重要で、トラブルで装置が停止すると即経済的な損失につながります。その意味では、加藤さんが紹介されたような内容は、非常に重要な役割を果たしていると思います。