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技術士二次試験を終えて(3)

キーワード学習についての振り返りです。

結論的に言えば、『自分が選んだ項目を自分のやり方で整理し、自分なりの方法で覚えましょう』と言うことだと思います。

参考になるかどうかわかりませんが、私自身は以下のやり方で勉強しました。

1.キーワードのピックアップ
 基本的には、過去問(必須問題、選択問題の両方)からピックアップしましたが、それ以外にも、新技術開発センターのテキスト中に記載されていたものも取り上げました。
 少なくとも100以上は必要であるとか、ネットで見ると最低300は必要なんて記事もあります。私の場合、結果的には110程度しかピックアップ出来ませんでした。
 当然多いに越したことはありませんが、後でも書くようにただ単に単語を覚えるのではなく、それぞれのキーワードについて小論文を書けるレベルになるのが目標なので、多くなればなるほど勉強が加速度的に大変です。
 従って、自分なりにここまでぐらい押さえておけば悔いが残らないなと思うレベルで良いと思います。もちろん人それぞれで違うでしょうが・・・。

2.キーワードの内容調査
 キーワード学習の目的は、選択問題Ⅱ-1だと600字、Ⅱー2だと1200字、Ⅲだと1800字の小論文をスラスラと書けるようになることです。なお、2019年からは必須問題も論文試験に変更となり、その場合一問当たり900字程度書けなければなりません。
 初めて過去問を解いてみるとわかりますが、最初は途方にくれます。こんな問題を、何も見ずに頭の中の知識だけで書くのは到底無理だと、私自身正直思いました。
 そこで、ピックアップしたキーワードについてとにかく先ずはネットや書籍等に出ている内容を整理しようとして調べました。
 調べた結果は、原理、特徴(利点と欠点)、製造方法、用途、課題の項目で整理しました。もちろんテーマによっては省略した項目もあります。 これだけでもかなりの労力になります。整理はWordを用いました。

3.箇条書きによる内容整理
 上記で作った資料は、ネットの記事の一部をコピペしたりしただけの長い文章のままだったので、項目毎に、例えば原理なら重要な部分を2つだけと言った具合に箇条書きにしてポイントを整理しました。
 そしてまた元に戻りますが、整理したポイントに基づいて試験の回答を想定した小論文原稿を書いてみました。もちろん文字数が要求された数になるよう心がけます。この段階ではまだWordを用いました。
 こういう整理をしてみると、最初にまとめた文がいかに字数が多く無駄が多い内容になってしまっていたかが良くわかります。

4.暗記用資料の作成
 Wordで作った資料を見ているとなかなか覚えるのが大変だと思ったので、上記で作った資料からさらにポイントを抽出した内容で、PowerPointの資料を作成しました。
 以下に例をのせます。
このように、キーワードの中の更にキーワードを考え、特にそれを覚えるようにしたのと、このリストをスマホやタブレットに入れて毎日すこしづつ見るようにしていました。

5.原稿用紙での手書き練習
 作成したキーワードについて、原稿用紙に手書きで論文を書いてみました。ここまで来るとやっと先が見えてきた感じがします 。
 最後の2週間ぐらいは、山勘を働かせたテーマについて実際の試験を想定し、時間を決めて論文を書く練習をしました。

以上が、私の勉強法の概略です。

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