スキップしてメイン コンテンツに移動

危機管理

1.対象となる不測事態

 ① 組織内の経営問題(労働争議、労働災害など)
 ② 組織外と関係する経営問題(欠陥商品、顧客情報の漏えい、不正行為など)
 ③ 産業災害(爆発、火災、放射能漏れ、危険物質の流出など)
 ④ 自然災害(地震、水害、台風、火山噴火、地すべり、豪雪など)
 ⑤ 犯罪(テロ、脅迫、誘拐など)
 ⑥ その他(戦争や石油危機、暴動のように組織だけでは対応できない危機)

2.危機管理マニュアル
(1)危機管理の基本方針・目的・目標
(2)取り上げる被害シナリオ
(3)緊急時でも維持すべき通常業務
(4)危機管理体制と責任
(5)危機管理体制の運用
(6)主な緊急対応アクション
  ① 社員とその家族、関連会社・工場入場者の安全の確保
  ② 企業資産の保全
  ③ 業務の早期回復と継続
  ④ 被害の早期確認
  ⑤ 社内と取引先との情報の収集と伝達
  ⑥ 当社を根源とする被害拡大の防止
  ⑦ 被害復旧
  ⑧ 緊急時に必要な要員の確保:従業員の行動要領策定 従業員が就業時間外
             と時間内のそれぞれの場合を策定する。
  ⑨ 社外対応(一般のお客様、取引先、官公庁、マスコミ)
(7)教育と訓練
(8)情報開示
(9)計画の見直し

3.危機管理活動
(1)危機管理活動のステップ
  ①準備段階
  ②事前 作業段階
  ③緊急事態 対応段階
  ④事後 復旧段階
(2)危機管理活動の基本要素
  ①最悪の事態 に備える
  ②危険と 好機会の認識
  ③危機対応の 定義と管理
  ④環境の整備
  ⑤ダメージ の防止
  ⑥効果的解決
  ⑦平常への 復帰
  ⑧再発防止

 4.事業継続計画
(1)BCP・BCMの必要性
  企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの 緊急事態に遭遇した場合において
  事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続ある いは早期
  復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続
  のための方法、手 段などを取り決めておく計画
  危機管理マニュアルが社員の生命を 守ると言ったより緊急的なことを目標と
  しているのに対して、あくまでも緊急時における事業継続を目 標としている
  BCP を策定(構築)し、継続的に運用していく活動や管理の仕組みのことを
  BCM(Business ContinuityManagement)という。
  BCM は、BCP の策定から運用、見直しまでのマネジメントシステム全 体を
        指す
(2)リスクファイナンス
  危機発生時に必要となる“お金”を保険などで手当てしておこうというもの
  地震保険、 CATボンド(自然災害リスクを証券化して発行する社債)、
  CATローン (一定水準以上の自然災害が発生した場合、融資 枠上限まで借り
  入れを行うことができる仕組み)


                  ・・・「ガチンコ学園資料」より抜粋






コメント

このブログの人気の投稿

新型コロナウイルス直近の状況について

前回、今のままだと懸念が大きい旨記しましたが、あれから約1カ月が 経ち傾向がはっきりとしてきました。 1カ月前に東京の新規感染者数は30~40人/日レベルだったのが、現在は200~ 300人と7~8倍に増加し、全国に至っては50~60人/日が500~600人/日と10倍 に増加しています。 残念ながら、この結果は「攻めの検査」によるものとは決して言えず、明らかに 市中感染が拡大している結果です。 昨日、政府による現状認識に関する記者会見がありました。それを見て思ったこと をまとめます。 1. 今後、爆発的に拡大したり、逆に収束したりする可能性は低く、緩やかに増加  するか、同じ水準を保つか、緩やかに減少するか3つに1つであるだろう。     但し、そのうちどれになるかは神のみぞ知る領域であるとの見解でした。  そもそも感染爆発の定義自体が曖昧な中で、このように合理的な根拠のない話を  すること自体信じがたいです。  説明に使われてたグラフの縦軸がもし日々の感染者数だとしたら、緩やかに増加  イコール指数関数的な増加です。  あと、現在は市中感染のレベルじゃないという判断をしていましたが、市中感染  の定義自体も曖昧です。そもそも、第1波の消え残り的な潜在的感染者が市中に  存在していたはずなので、もう市中感染レベルですし、そもそも客観的な感染率  を見出していない中で結論じみたことは言えないはずです。 2.一番気になるのは、いまだに対策の柱が「個人レベルへの注意喚起」と   「クラスター対策」に留まっていることです。  いわゆる第1波を経て、人々は既に相当レベルの注意をしているのに注意喚起を  強める程度では拡大速度を少しだけ緩めるだけの効果しかありません。  そもそも人間はロボットじゃないですし、それに行動目標自体があいまいな中で    当然個人ごとに解釈のずれや分布も生まれます。  怖いのは、うまくいかなかった時に、為政者側は注意喚起したのに国民がそれに    従わなかったせいだと、責任のがれに利用される可能性が大きいことです。 3.クラスター対策がうまくいくのは、あくまで感染初期です。しかもそれは、    大規模な検査による多くの陽性者の発見とセットになって初めて成功します...

コロナ感染速度試算(6)

前回までの検討を踏まえて、新型コロナウイルスへの対処の仕方について、 私なりの結論をまとめてみました。 1.流行の初期段階においては特に、検査により市中に入り込んだアクティブな   感染者をいかに早く見つけ、そしてきちんとした隔離を行うかが極めて重要   です。十分なPCR検査体制は、アクティブな感染者を早くみつけ、また感染   の急激な拡大を先延ばしする上で決定的に重要です。 2.初期段階において、検査と隔離を怠って一旦感染を拡大させてしまうと、   その後に検査能力を相当上げたとしても拡大を抑制することは出来ません。   例えば、日本における現状検査能力を他国と同様の10倍程度に上げてたと   してもほとんど抑制効果は期待できません。 3.市中感染が拡大してしまった後では、外出制限により他者との接触機会頻度   を下げることが唯一の有効な感染抑制手段となります。   その場合、当然のことながらより早い段階から、より強力に行うほど効果が   あります。 4.外出制限で見掛けの新規感染者数が大幅に減ったとしても、一旦市中感染が   拡大した後は市中にアクティブな感染者が相当数残っており、その後に外出   制限を大幅に緩和すると、そういった人たちが火元になって再び感染者数が   拡大します。 5.従って、モニタリングすべき指標は市中におけるアクティブな感染者の割合   です。この割合が高くなると、日々の感染者の増加でクラスターを追いきれ   なくなり、更に病院が過負荷となる可能性が大きくなります。 6.抗体検査は、免疫をまだ獲得していない人の割合を見出す上では価値があり   ますが、感染の現状を示すのではなくあくまで過去のことを知る手がかりで   す。 現在の生々しい状態を知るにはやはりPCRあるいはそれに準じる 精度 の   検査によって、アクティブな市中感染率を知ることが必要です。

最近の社会情勢に対する懸念

新型コロナに関する最近の情勢について懸念を書きます。 1.秋、冬に備えようというのがやたら強調されていますが、国別のデータを  見たり、WHOの見解としても、季節的な要因は明らかになっていません。  季節性のインフルエンザと同じ挙動だとする根拠の乏しい楽観的な推測に  基づく風潮なので、もっと科学的知見に基づいて政策決定を行うべきです。 2.今でも、ベンチマークを欧米諸国に置いてそれらの国に比べてどうだと  いう議論が普通になっています。企業間競争でもそうですがベンチマークを  を間違えると、得てして利益に反する結果になってしまいます。  特に新型コロナウイルスについていうと、欧米諸国と東アジアでは抗体保有率  が全く異なるので、感染の仕方等、あるいはウイルスそのものが大きく異なる  可能性があります。  ベンチマークを欧米諸国に置いていると、彼らが経済活動を再開したから  そろそろ日本も良いんじゃないかとか、死亡率がまだ低いから良いみたいな  誤った楽観主義に陥る危険性が高いです。  日本は、地理的にも地政学的にも東アジアの国だということを事実として  認め、東アジアの他の国々をベンチマークにすべきだと思います。 3.感染症は、拡大初期段階で徹底的な検査による陽性者の隔離をしないと急速  な拡大をあらかじめ防ぐことが出来ず、一旦急拡大してしまったら、半強制的  な接触機会制限、つまり経済活動の自粛をする以外、元に戻すことが出来ない  ということが未だに十分理解されていません。 4.その為には、アクティブな市中感染率をモニタリングしていないと、危機  の程度が分からず、有効な政策を打てないはずです。今の日本の態勢だと、  見かけの感染者数が増加してきた段階では「時、既に遅し」で結局急拡大を  制御出来ず、前と同じように社会的パニックを引き起こす懸念が十分にあり  ます。 5.秋冬に備えて、検査体制を拡充したり病院の受け入れ態勢を充実しようと  言われていますが、「やるべきは、今!です」。さらに、やるべきことに  ついて 総論は色々議論されたり提言されたりしていますが、具体的に何を  いつまでに どうすべきかが明らかにされていないので、実際のところ対策と  して極めて 不十分です。