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コロナ感染速度試算(7)

前回の結論で記したように、感染の急拡大を人との接触機会の大幅削減によって

一旦収束させられたとしても、次の急激な波を防ぐには、市中におけるアク
ティブな感染者の割合をモニタリングし、かつ検査体制の充実が重要です。

そこで、今回新しい生活スタイル(様式)と言われている、コロナ以前の生活と
比較してあるレベルで接触機会を減らす生活を前提に、市中感染率がある値の時
初期条件としてそうした生活を実践した場合に、感染拡大を防ぐことが可能か
どうか試算してみました。

新しい生活様式としては、コロナ以前に比べ30%の接触制限を前提にしました。
80%の接触制限だと、ほぼ経済活動が止まってしまうレベルですが、30%の
制限でもかなり実生活への影響があるレベルだと思います。

検査体制の充実に関しては、現状の2倍及び10倍の2ケースについて検討しま
した。結果を以下の図に示します。



今回の検討において、感染の拡大を防げるのは、アクティブな感染者ベースの
市中感染率が0.1%のときで、しかも検査能力が現在の10倍の場合だけです。
それ以外の場合、遅かれ早かれ感染が急拡大し再び接触機会の大幅制限の措置を
取らざるを得なくなってしまうのが見てとれます。

市中感染率0.1%というのは、日本の人口ベースで言えば感染者数12万人に
相当します。

これまでの検討はもちろん理論的な裏付けがあまりなく、あくまで試算的な内容
過ぎませんが、我々が今後目指すべき大まかな方向性を知る足がかりとなりま
した。

今後さらに検証を行って、必要に応じて補足をしたいと思います。

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