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総合技術監理部門 二次試験合否発表

今日10月29日に合否発表がありました。 結果は”合格!”で、今だに何だか信じられない気持ちです。昨年に続いての一発合格で、「試験の神様」にでも取りつかれてしまったのかなとも感じます。 前にも書いた通り、択一式問題の正答率は僅かですが60%に満たず、記述式問題でどれぐらい取れたかだったのですが、総合技術監理の視点で書くのが非常に難しい問題でした。間違いなく行は埋めましたが、 総監の答案としてはやばいだろうと思っていたので、うれしい誤算です。 勉強した時間で言えば、化学部門を受けたときの30~40%と言うのが正直なところです。しかも、今回は外部セミナーを受けずに全部独学で勉強しました。記述式問題の過去問を解き始めた時点では正答率40%弱だったのが、本番において60%に近づけられたのは、運の良さと独学で勉強した教材が結果的に良かったのかなと思います。 また 、記述式問題で60%以上取れたのは、自分自身の経験に基づく言わば「引き出し」の多さかなと、今になって思います。但し、いずれにしろトータルで見ると60%ギリギリでの合格だろうと思いますので、相当気合を入れて口頭試験の準備をしないと、コテンパテンにやられてしまうだろうと考えます。昨年を思い出し、再び戦闘モードに持っていく覚悟です。

2019.9.24~25 第2回粉砕分科会(台湾)

1日目(9/24) 台湾大学構内にある「応用力学館」で開催されました。 主催は、日本の粉体技術協会と台湾セラミックス学会ですが、実質的には大阪大学の内藤先生と台湾大学の段先生の長年にわたるご交流の中でお二人が中心になって催されたシンポジウムです。 大阪大学接合化学研究所の内藤先生は、セラミックス製造工程のプロセス条件と中間製品あるいは最終製品との品質特性との影響に関し、特に夏場と冬場で湿度が異なることによって異なることを紹介されていました。村田製作所とかなり密に協力し、工程データの解析に協力されているようです。 台湾大学の段先生は、硫酸カルシウムを用いた自己修復型セラミックスについて紹介されていました。その中で、極微量のシリカを添加することで硫酸カルシウムの強度などの特性が向上することを示され興味深い内容でした。 企業の方からの発表は、最新の微粉砕装置の紹介と、粉体挙動シミュレーション技術、ナノ材料の紹介が主でした。 微粉砕装置に関しては、日本メーカ―のうちアシザワファインテックから乾式ビーズミルである ”DRYSTAR SDA" のプレゼンが、日本コークス工業(旧三井鉱山)からは "MSC-MILL" や "COMPOSI" のプレゼンが、広島メタル&マシナリーからは "UAM" や "ADV" のプレゼンが、日清エンジニアリングからは横型ジェットミルである ”CFD" のプレゼンがそれぞれありました。 この中で比較的興味深かったのは、0.2mm以下の極小ビーズを使用する目的で、スリット方式ではなく遠心分離方式でビーズを系外に出さないようにした最近の湿式ビーズミルと、粉のショートパスを防ぐ為、粉の出口にじゃま板を設けた横型ジェットミルです。但し、後者はセラミックス材料の粉砕に用いた場合、すぐ摩耗の問題が発生すると思われました。 粉体挙動シミュレーションに関しては、東北大学の加納先生(大学発ベンチャーであるPOWDER SCIENCEも運営)、東大発のベンチャー企業であるプロメテック・ソフトウエアから事例紹介がありました。これらは、私が現役を退いてから一番進歩している分野だと感じました。どちらも、DEMと呼ばれる離散要素法(または個別...

総合技術監理部門択一問題の結果

本日、択一問題の解答が公表されました。 結果的に40問中23問正解ということで、正答率は57.5%と60%にわずか届きませんでした。但し、試験終了直後の予想では50%プラスαと考えていたので、思ったよりは良い結果です。 予想段階では、〇(比較的自信あり)、△(二択ぐらいまでいって迷った)、✕(全然自信なし)と3分類していましたが、実際の解答と突き合わせてみると、 〇は、17問中実際に正解だったのは13問 △は、12問中正解だったのは6問 ✕は、11問中正解だったのは4問 ということで、✕の中でたまたま勘が当たった分で救われた感じです。逆に、自信があったと思ってても結構間違えているものです。 総合技術監理部門の配点は、択一問題50点、記述問題50点の合計100点で、合格基準はトータル60点以上です。今回の結果から記述問題自体の得点としては、62.5%以上を取る必要があります。 記述式問題の採点はそんな細かく点数をつけるのではなく、まずざっくりと合格基準の答案かどうか(60%以上かどうか)、ついで加点すべき個所があるかどうかで、恐らくエイやっと70点とか、80点という風につけられるようです。 こればかりは、採点して下さる方がどう判断するかにかかっているので微妙ですね。いずれにしろ、10月の発表までは静かに待ちます。

技術士二次試験(総合技術監理部門)を終えて

7月14日(日)無事に試験を終えました。 場所は昨年の化学部門の時と同じく名古屋工業大学でしたが、建物はかなり奥まったところで昨年とは異なっていました。従って、鶴舞の駅に降りた際にコンビニでおにぎりを買っておいたのが正解でした。 午前中の択一問題は40問を2時間で解く必要がありましたが、計算問題で前提条件を勘違いしてたことに気づき、最初から計算をし直す羽目になったり、あるいは途中でお腹が痛くなってトイレに出たりして、結構時間ギリギリでした。 自分なりの感触ですが、正解の可能性が比較的高い問題が17問、最後2択ぐらいまでいったけど自信のない問題が12問、全く自信のない問題が11問という結果でしたので、確率的に考えると約50点プラスαと言ったレベルです。 勉強し始めの過去問を解いていた段階では約40点レベルだと思っていたので、それよりは少しレベルアップできたのかなと思いたいです。但し、今回は昔の青本(自分自身は見たことがないですが)レベルの言わばサービス問題も2~3あったので、試験の難易度自体、直近に比べて下がった可能性もあります(昨年や一昨年はそういった問題が皆無でした)。 もう一つは、独学で使用していた参考書「総合技術監理部門 傾向と対策」にあった模擬試験の類似問題が幾つかあり、助かりました。 以上ですが、そうは言っても点数が50点だったとしたら後述の記述問題を考えると合格はかなり厳しいです。合格基準は合計で60%以上ですので、択一問題でどこまで60点に近い点が取れたかが一つの分岐点になりそうです。 午後の記述式問題について、昨年のテーマは「働き方改革」、一昨年は「持続可能性(SDGs」でしたので、今年も社会情勢を反映した大きな問題を予想し、自分自身の勘から「大規模災害への備え」、「労働生産性向上」、「コンプライアンス」の3テーマを考えていました。 しかし、今年のテーマは「ヒューマンエラー」でした。全く想定外だったので、30分間は一行も書けずにずっと考え込んでいました。 書き始める為には、仕事の計画段階と実行段階の2つの段階において、自分の経験上具体的なヒューマンエラーの実例をあげる必要がありましたが、当初考えていた仕事の中では、そういった生々しい例をあげることがどうしても出来ませんでした。 そこで、やむを得ず30年以上前の入...

2019.6.30 東レ技術士会懇親会

技術士試験の受験仲間である近藤さんの紹介で、標記懇親会に参加させて頂き人脈を広げさせてもらいました。 一つの会社のしかも中部地区だけで、現役の方も何人か含めこういったグループが出来るのは羨ましいです。お会いした方々の印象を備忘録的に記しておきたいと思います。 中村さん(名古屋大学名誉教授)・・・化学工学の粉体系単位操作に係る大御所の先生で、東レさんとはどういうご縁で知り合われたかわかりませんが、前回からこの会に参加されておられるようです。大御所の先生なのに、偉ぶったところは全くなく非常にソフトなお人柄な点が印象的でした。大学の先輩でもありますし、同じ粉体系の方なので今後何か困ったことが出てきたら相談にのって頂こうかなと思います。 井上さん(独立コンサルタント?)・・・東レの大先輩の方で、後述の竹崎さんの元上司とことです。エンプラの合成がご専門のようで、歴史に遡ってものすごく情熱的に語られていたお姿が印象的でした。人に話をするには、哲学をもって学問や産業の歴史も踏まえて話すべきだと仰っており、確かに技術的な内容を表面的に話すだけだと人に感銘を与えられないなと思います。それと関連しますが、Liberal arts(教養)が非常に大事だと仰っていました。 常峯さん(東レ現役)・・・すぐ横に座っておられたので、色々と雑談をさせて頂きました。50代後半とのことで、60才以降どうしようか色々と考えておられる点、自分自身も同年代のころ悩んだ部分があるので共感を覚えました。 上柳さん(東レ現役)・・・中部本部化学部会の会に参加した際に一度お会いしており、現在化学部会幹事をやっておられるので、これからもお会いする機会が多いと思います。 西脇さん(東レ現役)・・・左隣に座って頂いていたのですが、あまりお話する機会はありませんでした。但し、竹崎さん同様30代あるいは40才前後とおぼしきお若い方で、会社の中でこういう方々が技術士として活躍されると、会社自体にとっても得る部分が大きいと思いました。 竹崎さん(東レ現役)・・・今回の幹事をやって頂いた方で、お若いにも関わらず非常に向上心を持っておられ、安全コンサルタントの資格を取られていたり、また近々東京農工大で社会人ドクターの資格を得る為勉強を始めると仰っていました。すごいバイタリティーだなと思います。更に、コンサ...

2019.6.29 長野県支部大会、講演会

標記支部年次大会と東北大学名誉教授の帯刀益夫先生の講演会に参加しました。 講演の演題は「遺伝子とは何か、私がつくる遺伝子アート」という内容で、既に現役を引退されている中で創作されているアートについて、興味深いお話でした。 前半は遺伝子とは何かと言う基礎的な解説があり、その後遺伝子の塩基配列を色に置き換えて色彩パターンを作られ、一種の絵画として視覚的に表現される様子を幾つか紹介されていました。 塩基配列そのものは単なる文字情報の羅列でしか見えないので、それを色彩情報に置き換えることでより身近なものとなり、なおかつ新しい芸術の創造につながるのではないかとのお考えが良く理解できました。 個人的には、パターンが長方形の格子をパターンで埋めていく方法が主体だったので、例えば極座標系あるいは何らかのらせん図形を基にしたパターンで穴埋めできたら、もう少し何かが変わるのではと思いました。 絵画的に表現される以外に、音としてあるいは音楽として表現されようとする試みもなかなか面白かったです。塩基配列のリズム性からすると、こちらの方が相性が良いかも知れません。 科学の世界で非常に高いレベルに到達された方が、心機一転芸術の世界に興味を持たれている姿は、ある面浮世離れされている部分はありますが、素敵だなと思いました。

2019.6.1 中部本部夏季講演会

昨年2018年の世相を表す漢字が「災」だったように、近年自然災害の頻度が顕著に高まっていることから、技術士としても大いに関心を持つべきとの思いで、その内容が含まれていた表記講演会に参加しました。 話題が土木建築系の技術士にとって身近な面があったせいか、参加者が約100名と多く非常に盛況でした。また講師自身二人とも技術士会内部の人ではないので、ある意味技術士を叱咤激励しつつ自由闊達な話が聞け、大変参考になりました。 1.「持続可能性の時代に」・・・中日新聞 飯尾 歩 氏 ここ何十年の社会の動きをマスコミの立場からずっと見てて、地球温暖化の問題にしろ、廃プラスチックスの問題にしろ、農業の問題にしろ、ずっと以前から提起されているのに実はほとんど前進していないですよ、と言うのが飯尾さんの現場的な肌感覚から見た結論です。 最近SDGsがブームになっていますが、書かれていることは至極当たり前のことです。それをブームだからのような感覚で表面的に考えたらダメで、もっと本質的にどうなってきてどうすべきだということを考えなければいけないと示唆されました。 例えば、レジ袋の問題やマイクロプラスチックの問題にしろ、何十年も前から提起されていますが、少なくとも日本では本質的な面で全然改善されておらず、環境先進国だなんて言えたのはもうはるか昔で、今は決してそんなことを言えない状況だといったことを言われていました。 本当のところはどうか、自分自身でも調べてみないと分かりませんが、確かに変わってないなとは思います。 また、森林の持続可能性や農業の持続可能性についても、結局効率化や大きな資本の論理が優先され、日本自身の持続可能性が怪しくなっているとも言われていました。 社会の効率化と持続可能性の追求は、実は相反する面があることを留意すべきだと思います。 2.「次の震災で日本を終わらせないために本当のことを話してみよう」                                                   ...